2013年3月3日:岡山雛めぐり

■日曜/青春18きっぷ利用/一人旅

それはJR西日本のウェブサイトから始まった

2月の終わりに、JR西日本のサイトでたまたま、
岡山で3つの町、新見・勝山・津山の雛祭りをめぐるというイベントを見つけました。
ちょうど青春18きっぷの使える時期,臨時列車も出るし,

シミュレーションしてみると何とか回れそうなので,行ってみることにしました。


当日は驚愕の朝4時起き
そして、544京都駅発の快速に乗って出発!

でもこのまま姫路までずーっと乗りっぱなしだし、
ほぼ始発だから余裕で座れるしで、仮眠ばっちり^^
7
55姫路着,800発の山陽本線に乗り換えて、岡山まで。

岡山には928到着,3分乗換で、1番線から9番線までダッシュ!
無事に、931発の津山線・快速ことぶきに乗車できました

そしてここからは、旭川沿いに北上していきます。
快速とはいえ2両編成の小さなローカル列車の旅。
きらきら光る川と、なだらかな山、田園と低い建物。
のどかな田舎の風景の中を、小さな電車はゴトゴト走ります。
ゆったり穏やかな時間は、心も柔らかになるようです。


展示豊富な津山会場

1050,津山に到着。


ちなみに駅待合室には立派なお雛様が飾られています。

津山で降りて、目指すはソシオ一番街という商店街。
ここが津山の雛祭りイベントのメイン会場になっています。

津山に来たのは2回目です。
2010
年の夏
に、この商店街の地ビールフェスタに来ています。
全国各地の地ビールが集まっていて、面白かったですよ。

夏になったらまた来たいなあ

駅から商店街までは10分ほど。
途中の橋からは、遠くに雪をかぶった中国山地が見えました。


津山ではあまり時間がないので、さくさく商店街へ。

商店街は華やかな雛祭りディスプレイ。


いくつかのお店の前には、ひな人形が飾られています。

明治時代のものや。


昭和初期のもの。


戦後の高度経済成長期のもの。

昭和30年代のお雛様は、こういう小さくて丸っこいものを良く見かけました。
高度成長期で、団地やアパートなどが住宅が増えて、
飾るスペースが狭くなってきたからですかね?

年代ごとにそれぞれに個性があり、表情が違いますね。

これは男の子のお雛様だそう。
真ん中にでん!と、お髭を蓄えた男雛さまが。


こちらもまた珍しい、お髭がふさふさの男雛。

こういうのって、モデルがあるんでしょうか。
明治35年といえば1902年。
100
年以上前のものなのに、着物といい頭飾りといい、
とても保存状態が良いですね。

明治や江戸期のものは、女雛の頭飾りに特徴があるようです。
豪奢で繊細。保管するにも気を使ったのでしょうね。

しかし100年も人形を大事に守り続けるなんて、すごいですよね。
ちゃんと保管しているつもりでも、
ネズミにかじられたり、湿気でかびたりするから、
こうやって飾っておける状態で残っているなんて、本当にすごい。
100
年って、人間が3〜4世代代替わりする時間の長さじゃないですか。

そういうことを考えていると、じんわり感動しちゃったりして。

この商店街では、琴と筝のミニコンサートもありました。
会場では地元の特産品の販売も。

津山は、他の2つの地域に比べると、
盛り上がり的にはいまいちかな、と思いましたが、
お人形の展示はとても親切で、一番見やすかったです。
せっかくだから、今後はもっと盛り上がると良いですね。

そして私は、移動の電車の時間が迫っていたので、
本当にさっくりとお人形をみさせていただいただけで、
再び駅へ急ぎました。

そして津山駅からは3月2日・3日限りの臨時列車、
その名も「雛祭り列車」に乗り込んで、
次なる目的地へ向かいます!



賑わい一番・勝山会場

津山駅からは1133発の臨時列車「雛まつり列車」に乗車しました。


華やか〜なペイントです^^
車内には子供の書いたお雛様の絵が飾られていたり、
乗務員さんが雛祭りの法被を着ていたり
記念乗車券が貰えたりします


中国勝山駅までは約1時間ですが、
途中「美作千代」という駅で15分ほど停車しました。
もちろん、一時下車できます。

この駅でも、待合室にひな人形が飾られ、
乗客にはお茶と雛あられがふるまわれました。



地元の方のおもてなしがとても暖かいです。


味のある木造駅舎。
赤い円筒ポストがレトロで素敵なアクセントです。

再び雛まつり列車に乗り、中国勝山へ。
12
33に中国勝山駅に到着しました。

中国勝山駅では、お茶とお饅頭をいただきました。
(あとポケットテイッシュも)

中国勝山からは、新見までの雛まつり列車が運行されます。
この列車は1433に出発なのですが、
私はちょっと思うところがあって、
1
本前の通常ダイヤの普通電車に乗ることにしたので、
勝山の滞在時間は1時間しかとれません

大急ぎで雛祭り会場にダッシュ!


こちらは津山とはうってかわって、賑やかでした。

観光客がたくさん!
勝山には初めてきたのですが、
雛祭り云々にかかわらず、ここは観光地なんですね。

こちらにももちろんたくさんのひな人形が飾られていますが、
いきなりインパクト特大だったのは


リラックマひな人形
これって、もともと雛祭り仕様なんでしょうか?
それとも普通のリラックマを雛飾り風にしただけ?
まあ、客寄せにはなっていますが(私も吸い寄せられた^^;)

もちろん、こんなキワモノばかりじゃありません。

昭和10年代のもの。

真ん中右の金屏風前のものだけが昭和16年、
その他は昭和10年のものだそうです。
この頃は金の鯱つきの御殿飾りが主流なのですね。


年代は不明ですが相当古そう。
女雛様の頭飾りや表情からは明治頃っぽい?

こちらはさらに年代物。


江戸後期のものだそうです。
古さもさることながら、形が独特ですね。
頭と体のバランスが不思議だし、女雛の衣装が個性的。
たくさんのひな人形を見ましたが、
こういう形のものはこれしか見ませんでした。

街中にこんな土倉が残っているようなところですから、
年代物もいろいろ現存しているのでしょうね。

そもそも、こういったお雛祭りのイベントは、勝山がやり始めたみたいです。
津山や新見は後から追従したようで、勝山が一番の盛況っぷりでした。

ひな人形の展示だけでなく、特産品の展示や販売などもあり、
出店もたくさん出ていて、本当に「お祭り」でした。

とっくにお昼の時間を過ぎていてお腹がすいたので、
名物の鯖寿司を買いました。

電車の都合で1時間の滞在となってしまいましたが、
時間が足りなかったですね^^;
ひな人形以外にも見るものがたくさんあるし、
お買い物も楽しめそうなので、
ここではゆっくりめに時間をとった方がよいです。

とはいえ、どうしても行きたいところがあったので、
予定通りに早めに引き上げて、1333の普通電車に乗り込みました。



密かに一番の感動・岩山駅

中国勝山から普通電車に乗って、次の目的地・新見へ移動します。

勝山を発車してしばらく進むと少し登り坂になってくるんですが、
右手は川が開け、左手は山の斜面、電車は登りをゆっくり進むので、
まるでケーブルカーに乗っているよう。

そういえば以前乗った佐用から津山までの路線でも、
緑の中をえらく低速で進んでいたのですが、
野生動物と接触しないように、という配慮なのかな?

このまま乗っていれば1時間足らずで新見に着くのですが、
私はその1駅手前の、岩山という駅で下車しました(1415)。

この駅でも、雛祭りディスプレイが施されているのです。

といっても、雛めぐり客向けのイベントは、
雛祭り列車の到着に合わせて行われているようで、
通常の列車で私が到着した際には、
他に降りるお客さんもおらず、駅もお祭りムードはなく、
人もいなくて静かでした。

だけどこの駅は、昭和4年の開業時の姿を今に伝える、
とても趣き深い駅なのです。
木造の小さな、レトロな駅。築80年以上です。

駅周辺でうろうろしていると、地元の方が声を掛けて下さり、
ひな人形の飾ってある、元駅長室(今は無人駅なので、地元の方のコミュニティスペースになっているようです)へ案内して下さいました。

こちらに、いくつかひな人形が飾ってありました。


こんな立派な段飾りもありましたが、
中でも目を引いたのは

こちらの2組のひな人形。

手前のひな人形は、
箱だか台座だかに、なんと「文化十年」と書かれているそうです。

しかし、文化十年が西暦何年か?ということは、
地元の方は把握していらっしゃらない様子。

なもんで、いつも持ち歩いているiPadで調べたところ

文化十年は1813年、と出ました。

今年は2013年。

つまり、200年前のお雛様、ということになりますがく〜(落胆した顔)

ちなみに、文化年間といえば江戸時代で、
ロシアが通商を迫ってきたりして
ぼちぼち鎖国が怪しくなってきたころ。
この約60年後に明治が始まり、大政奉還などにより
国政が劇的に変わります。

実際のところは、きちんと学術的に調べてみないと
何ともいえないのでしょうが、
確かに、お着物の色あせかた、台座の傷み方を見ても、
かなり年季が入ったものだとわかります。

古びていて少々傷もありますが、お顔はとてもきれいです。
品のある、美しいお雛様でした。


上のお雛様はそれよりもう少し新しい、ということでしたが、
この形だと年代的には少し離れているのではないかなー
という気がします。
(にわかお雛様鑑賞家が言うことですから、アテにしないように^^;)

小さな会場ではあったけど、
とても印象に残る、素敵なお雛様を見せていただきました。
がんばって途中下車して良かった!
とても見応えがありました。

そのあと,待合室で,勝山で買った鯖寿司をいただいたりして,
1
時間ほど駅で過ごさせていただきました。


肉厚の鯖寿司は美味しかったでするんるん

そして1519分のひなまつり列車にのり、岩山駅を後にしました


建屋も鑑賞・新見会場

一駅で、本日最後の目的地・新見に到着です。
新見駅では,岡山のマスコットキャラ・うらっちがお出迎え。


「うらっち」ってなんで?
と思いましたが,岡山の伝説の鬼・温羅(うら)から
きているのですね^^;

新見では,駅からメイン会場まで無料バスの送迎があります。
バスは小さなマイクロバスだったこともあり,結構いっぱいでした。

バスで10分たらずで、メイン会場に到着。
会場と言っても、どこかのホールなどではなく、
昔の建築物などが残っている御殿町周辺が会場です。

こちらは、他の津山や勝山とは違って、
ひな人形を建物ごと鑑賞させて下さいます。

もと料亭とか旅館などの建物が公開されていて、
そこにひな人形が陳列されているのです。
この時期にしか公開されないところもあるそうです。

だからこの町では,多くのひな人形は,
靴を脱いでお屋敷に上がらせていただいて鑑賞します。

津国屋内蔵で鑑賞させていただいたお雛様。


どちらも江戸〜明治頃のものだったと思いますが,
年代については説明だけだったので,忘れてしまいました^^;

とにかく綺麗な状態なので,
裕福なお家で大事に保管されていたことが偲ばれます。

こちらでは,昔実際に使われていた道具も展示されていて,
なかなか見応えがありました。

こんな風に,着物や道具類などが一緒に展示されているところも。

こちらは現代のお雛様なんですが

なにが特徴的かというと,
使わなくなった帯などを使って,
作られているお雛様なのだそうです。

母親が,自分が使っていた帯を使って
娘のためにオリジナルのひな人形を作る,
というのが流行っているそうです。

こちらは金村屋というお店の店頭に飾られていたもの。

左は江戸時代のもの,右は確か大正時代?だったかな?

右のお雛様の表情が特徴的ですよね。
とても晴れやかな笑顔です。
分かる人には,この表情だけで,いつの時代かわかりそうです。

着いたのが遅かったこともあり,
5時前にはしまい始めるところも多かったので,
残念ながら見ることが出来なかったお雛様もありましたが,
新見の町の雰囲気は楽しむことができました。

帰りも送迎バスに乗せて頂いて,新見駅に戻りました。

 

1748発の電車に乗り,岡山には1921着。

最後に岡山駅で途中下車して,駅ビルのお店でお土産をゲット。

そして2025岡山発の電車に乗り,今回の旅は終了しました。

6時前の電車に乗ってから,
乗っては降り,乗っては降りで約12時間。

たった1日でこんなにたくさんのお雛様を見たのは初めて。
しかも江戸から平成まで,たくさんの時代のお雛様を
楽しく見ることができました。

中でも,この時にしか他所の人間には見られないであろう,
どこかのお家で大切に守られてきたお宝を見ることができたのが一番嬉しかったです。


〔通常のJR運賃(参考)〕京都→津山:4000円,津山→中国勝山:760円,中国勝山→岩山:500円,岩山→新見:210円,新見→岡山:1490円,岡山→京都:3670,合計10630円(価格は2015年時)

 


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